多様な興味関心、背景、特性を持った人々をつなぎ、科学という営みについて考えたいサイエンスコミュニケーター。科学館でイベントの企画・実施をしつつ、「科学者が伝えたいこと」と「みんなが知りたい・言いたいこと」をつないで、科学・技術の未来を語り合いたい。
さわだ たくみ / TAKUMI Sawada
自己紹介
科学館にて展示を使った来館者との対話やイベントの企画・実施など、アクティビティ全般に携わっている。教育学・自然地理学を学び、大学院で科学技術史・科学技術社会論を専攻して現在に至る。私たちを科学的な探究へ突き動かすものは一体何なのか、その恩恵を受けるにはどうしたらよいのか、という視点を持ちながら活動している。また、多様な背景・特性をもつ人々が科学に関わるためにできることは何か、ということも考えている。個人的には、天文学、素粒子物理学、地球科学、深海探査といった「基礎科学・基礎研究」と呼ばれる営みの重要性と面白さを伝えたい。
サイエンスコミュニケーションの実践
シリーズ企画 Mirai can NOW 第7弾「地震のほしをさぐる ―地球深部探査船「ちきゅう」再び東北沖7000mの深部へ!」(2024年8月1日〜2024年9月9日):企画・制作・実施。
ワークショップイベント「科学の目で見て描いてみよう」:ファシリテーション担当。科学的な観察とスケッチを主題とする定期開催アクティビティ。
視覚障害者向けツアー「さわってわかる!宇宙ステーションのくらし」:ファシリテーション担当。国際宇宙ステーションISSの模型と、「きぼう」実物大展示を体験して宇宙での生活について考えるツアー。
ワークショップイベント「ロールプレイングで体験!気候変動から世界を守れ」:ファシリテーション担当。参加者は各国のリーダーとなって、対話と協力によって気候変動から世界を守るロールプレイ。
科学コミュニケーターの本棚:『みえるとか みえないとか』(ヨシタケシンスケ/伊藤亜紗):館内展示フロアにて紹介(2023年8月-2024年3月)。
トークプログラム「地球クイズ!どれが化石になるでSHOW!?」夏休みラストイベント!科学コミュニケータートークリレー:実施者(2023年8月)。
イベント「1日科学コミュニケーター体験!〜みんなをつなぐ対話にチャレンジ!」:ファシリテーション(2023年8月)
経歴
- 科学館にて科学コミュニケーターとして勤務(現在に至る)
- 天文学、宇宙開発、深海、地球内部などの「容易に到達できない領域」、そこへ挑む人類の知的好奇心を核としたアクティビティを実践したいです。科学者だけでなく、技術者など様々な形で探究の営みを支える人々にも注目しています。
- 科学コミュニケーション自体の推進と拡大のためにも、イベント等へのアクセシビリティ向上も重要な課題です。
- 修士(学術)
- 科学史、技術史、科学技術政策・科学計量学、科学技術倫理をテーマとするグループで指導を受ける。幕末・明治時代の技術者養成をテーマとして、神奈川県・横須賀に残された造船技術者の文献を手がかりに、当時の日本人が科学・技術にいかに向き合ったかを考えた。
- 学士(教育学)、教員免許取得
- 教育学(特に教育史、教育社会学、教育方法学、博物館教育)を専攻すると同時に、理科教職課程のため地形学、気候学、生物地理学、リモートセンシングも学ぶ。理科教育から科学史・科学論に出会いを通じて科学コミュニケーションへ進む。
- 卒業論文のテーマとして、科学系博物館における「科学リテラシー」の取り扱いについて論じた。
将来のサイエンスコミュニケーションの方向性
科学に携わる人々の熱い思いを、施設や分野の垣根を超えて共に伝えていきたいです。
「科学を表現する活動」を実践する方ともコラボレーションできたら、と思います。科学イラスト、映像表現、VR、漫画・・・「今までなかった!」と思われるほど意外な組み合わせに挑戦してみたいです。